ブロードウェイキャストが演じるミュージカル映画『RENT』をNetflixで観た。
ブロードウェイミュージカルとして人気を博した舞台の映画化。
貧困、病気と戦いながら夢を追う若者たちの物語。
舞台の役者(ミミ役、ジョアンヌ役を除く)がそのまま映画でも役を演じているらしい。
ざっくりあらすじを紹介すると、RENT(家賃)を払う気のない芸術家志望の若者たちを一掃してスタジオを建設するという大家の計画により、今まさに追い出されようとしている若者たちが結束し、抗議をする中で起こる数々の出来事により各自の意思と意識が変わっていく物語。
この大家は元々彼ら側であり彼らのためでもあるスタジオを建設する予定なのだが敵対されてしまうのがなんともかわいそうである。
ミュージカル映画は個人的にかなり好きな部類なので期待して観たのだが、なんというかミュージカル度が濃い、というか映画に落とし込めきれていない印象を受けた。
歌唱シーンは間違いなく素晴らしい、舞台鑑賞時の感動は確かであろう。しかしこれを映画にする時、舞台での「現場感」に勝る補完の形をいかに作るかで感情移入度は変わってくる。
舞台だけではなく、ライブや花火大会なんかでも「現場感」に勝る物は無いわけで、そのまま映像に落とし込むと魅力が半減してしまう。
ではその「現場感に勝る補完の形」とは何かというとやはり脚色だったり演出だったりするわけだ。
ただでさえ映画に落とし込むために原作からシーンを削ったりしなければいけないので重要な作業である。
原作のファンに人気があるのはそこらへんの補完を自分でしながら観れる、&キャストが同じって所も高評価ポイントなのであろう。
とはいえやはり歌唱シーンは素晴らしいので充分楽しめた。
ミュージカルが好きな人には一見の価値あり。ロック調の歌を唄う人の歌が個人的に好みです。