『7月22日』(Netflixオリジナル)をNetflixで観た。2011年7月22日にノルウェーで起こったテロ事件。実話を元に再現される卑劣な犯行とその後の裁判。被害者とその家族の苦悩を描いた作品。
7月22日
2011年といえば東日本大震災に揺れた日本。7月にノルウェーで起こったこのテロ事件、覚えている人もいるのではないいだろうか。死者77人、単独犯としては世界最大の大量殺人犯となった「アンネシュ・ベーリング・ブレイビク」
その犯行から裁判まで、心にも傷を負った被害者の青年からの視点も描かれる。
ノルウェーで発生したテロ事件。この卑劣な攻撃を生き延びた若者や悲しみに暮れる家族など国全体が、心の拠り所と正義を求めて歩み続ける。実話に基づく映画。(以上、Netflixより)
予告編↓
77点
実際に起こった事件の映画は知った状態で観た方が良いと思うので、観る際には軽くウィキペディアかなんかで下調べする事をお勧めします。この記事も知った状態で読む事を前提として、知っている事と違う部分を含めネタバレへの配慮を抑えめに書いていきます。
自らをテンプル騎士団と自称するキリスト教原理主義者、ブレイビク。移民の入国を禁止し、イスラムを追い出せと。そして多文化主義の強制をやめてほしいなど1500ページにも及ぶ犯行声明を犯行直前、ウェブに公開。その数日前にはツイッターにも何か書いていたらしいです。
まずは自動車爆弾を作って首都オスロの大きな政府庁舎の近くで爆発させます。ビルの窓が割れるほどの衝撃、8人が死亡。その後、労働党青年部が行なっていたウトヤ島での集会に爆破テロ捜査として警官の格好で堂々と上陸。銃を乱射し69人が死亡。
映画では楽しく過ごす10代の青年達とテロの準備をするブレイビクが交互に描かれる。ブレイビク曰く、自由主義者、マルキスト、エリートども。明日の指導者であるこの青年達を無慈悲に殺害していくブレイビク。そして逃げ惑う青年達の恐怖を描く。
とにかく恐ろしい描写、殺人鬼の島への上陸から逃げ場のないウトヤ島で逃げ惑う若者。しかし、私の知っているのと少し違っていた。整列させて射殺したんじゃなかったのか。「私はナチスだ」なんつって未だに言っているらしいブレイビク、改変せずに描いても良かったのでは。
映画としては前半に盛り上がりどころを持ってきて、ここからどうするんだろうと思ってしまった。一命を取り留めたものの、心と身体に大きな傷を負った青年の苦悩と、ブレイビクの裁判が主として進行していくのだが、青年の苦悩部分が少し長く感じてしまった。
精神異常を理由に刑を逃れさせようとする弁護士、怒る被害者家族。弁護をする者の生活も変えられてしまう。
なんだかんだでそんなブレイビクに刑が執行されるわけですが、ノルウェーでの1番重い刑って禁錮21年なんですよ。しかもノルウェーの刑務所って普通に良い部屋なんですよ。モヤモヤしますよね。
ブレイビクが収監されたシーエン刑務所、テレビ、ゲーム、キッチンもついて洗濯もできるんですよ。しかも部屋3つ与えられているとか。そこら辺、映画の中には出てきませんけどモヤモヤしますよね。
↓ブレイビクが収監されているシーエン刑務所
しかも、しかもですよ、ブレイビク、2016年だかに処遇改善の裁判起こして勝ってるんですよ、プレステ2をプレステ3にしてくれって!もっと面白いゲームやらせろって!なんだこいつ!
モヤモヤしますよねー。ということで、恐ろしいテロ事件を元に作られたこの映画。実際に起こった事だからこその恐怖感。被害者が受けた心の傷、トラウマ。ハードな内容です。気を引き締めて鑑賞しましょう。
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