『呪われた死霊館』(Netflixオリジナル)をNetflixで観た。除霊業で金を騙し取るペテン師のもとに新たな除霊の依頼が、そこには恐怖が待っていた。展開が読めて怖くもなく、最後までずっと退屈だった。
呪われた死霊館
ホラー映画には種類がある。とことんこちらを怖がらせてくる『死霊館』系だったり、どこか物哀しさを伴った『永遠のこどもたち』系だったり。
どちらも大好きなホラーですが、今回紹介する『呪われた死霊館』はどちらの要素も入れ込んでやろうとして結局どちらにも振れていない、描くべきところを描けていないので全体が薄味に。
更には展開が読めてしまうミスリードもクソもないガッカリ展開。退屈が続き、終始眠気に襲われた。
心霊現象に悩む人々をペテンにかけ、金をだまし取る兄妹に舞い込んだ古い屋敷での除霊依頼。簡単な仕事のはずだった。いつもの茶番が本当の恐怖に変わるまでは…。(以上Netflixより)
予告編↓
54点
まず、呪われた死霊館というタイトルですが、死霊館シリーズとは何の関係もありません。
心霊現象に悩む人から依頼を受け、兄、ジャクソンは妹のアンジェラ、仲間のエリオット、ベスを連れて依頼主のもとへ除霊をしに行く。しかし、彼らには除霊の技術など無く、除霊をするフリをして金を稼いでいた。
さっさと終わらせようとするジャクソンがちょっと面白い。「はい、成仏しましたー」みたいな軽さ。この映画で一番面白いところかもしれない。
そんな彼らが本気でヤバ目な件に首を突っ込んでしまうという既視感のある展開。あぁ、この前ドントブリーズを観たんだった。
アンジェラには元々霊感があり、今回本気でヤバ目な場所に入り込んだ時、霊が見えだす。ホラーっぽい演出でこちらを驚かし始める。
アンジェラに霊感がある理由として、母親が霊感を持つ者だったとして描かれる。
この映画にはとにかく描くべきエピソードが足りない。このアンジェラの母親の話もそう。この場所で恐怖を与える者、与えられていた者のエピソードも全然足りない。薄い。特に「恐怖を与える者」にもっと「こいつヤベー感」を出してあげないと此処で起こった惨劇が「そこらへんの不良がウザい連中を殺ってやったレベル」の印象でしかなくなってしまう。
偏ったサイコパス感が「こいつヤベー感」に繋がるわけで。ここで出てくる「恐怖を与える者」の動機が「そんなこと!?」といった感じで全然ノレなかったです。
「この描写エグいやろー」と出してくるゴアも、実行する者に「こいつヤベー感」が無いと全然響いてこない。
逆に言うと、例えばレクター博士がナイフで単純に人を刺す描写があったとすると「こいつヤベー感」によって響いてくる「物」が全然違ってくる。それだけ人物の描写って重要なところだと思うんですよね。
「恐怖を与えられていた者」のエピソードも深く描いていれば活きたシーンがあったのに勿体無い。薄いから台無しになっている。
それよりなによりこの映画は思ったまんまの展開が続いていくので非常に退屈。普通そこミスリード入れるだろうというところを入れないどころか、本筋部分を他に設けないことでその道しかあり得ないっていう。色々残念な映画でした。
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