Netflixで観た『 IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は薄味のミートソースパスタみたいな映画でした。子供向けお化け屋敷映画。
一時期話題になっていた映画がネットフリックスに来たということで早速観てみました。見た目は良いけどそこに乗せたかったのであろうスタンドバイミー感、グーニーズ感が薄い、ホラー要素も、ザ・お化け屋敷な感じで、来るところが読める、など、詰めの甘さは感じるけれども面白くないわけではないので最後まで楽しくは観れました。
スティーブン・キングの代表作の1つで、1990年にはテレビドラマ化された「IT」を、「MAMA」で注目を集めた新鋭アンディ・ムスキエティのメガホンにより映画化。
静かな田舎町で児童失踪事件が相次いで起きていた。内気な少年ビルの弟が、ある大雨の日に外出し、おびただしい血痕を残して姿を消した。自分を責め、悲しみにくれるビルの前に現れた「それ」を目撃して以来、ビルは「それ」の恐怖にとり憑かれてしまう。
不良少年たちからイジメの標的にされている子どもたちも、自分の部屋、学校、町の中など何かに恐怖を感じるたびに「それ」に遭遇していた。「それ」の秘密を共有することとなったビルと仲間たちは、勇気を振り絞り、「それ」と立ち向かうことを決意するが……。(以上、映画.comより)
予告編↓
74点
この『IT』って鬼のことらしいです。映画評論家の町山さんがラジオで言っていました。鬼ごっこをしていたら鬼が殺しに来たという映画らしいです。
いじめられっ子がみんなで鬼であるピエロと戦ううちに友情が深まり、それぞれが成長する、といったような映画。
個性豊かな子供達が良い。中でも太っている子が個人的になんか好きです。話によるとこの子供達の会話シーンは8割アドリブとのことで、向こうは子役のレベルが高くて良いなあと思ったり。
しかし、子供の友情を育む展開、各々の辛い現実の描き方が割とあっさりしている。あまり重くせずポップに描きたかったのかもしれないけれどそのせいであまり愛着がわかないまま最後の決戦に出向いていってしまうという。
ホラー演出もわかりやすくてプロレスみたいになってしまっている。落とした物を拾う、お化けの手が出てくる、顔を上げるとボヤけた顔、ピントが合ってアウアウアー。とか、肩に手が乗る、振り返る、ギャー。みたいなの。子供の頃行ったお化け屋敷を思い出しましたよ。何より出てくるお化けがあまり怖くないっていう。
メインキャラであるあのピエロでさえプリプリ身体を揺らせながら近寄って来たり、怖いというか笑えてしまう。そういう面白さを狙っている感じもあるがそうだったとしてもなんか振り切りが甘い。散りばめられるゴア描写で怖い雰囲気を保っている感じ。
井戸でのピエロ登場シーンはすごく不気味で良かったんであそこはもうちょっと長くフリフリしていて欲しかった。
原作者のスティーブンキングはお気に入りだそうですが自分には物足りなかったですね。もっと重く、街全体が狂わされている様子をとことん不気味に描いていたら自分好みだったかもしれません。
怖いの観たいならみんな、死霊館観ようぜ。ということで、では。
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