毎日Netflix

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主にNetflixで観た映画の紹介、劇場で観た映画も。

※9月1日配信終了予定『デブで病気で死にそう』というドキュメンタリーをNetflixで観た。断食による解毒によって体質を改善させる「病気で死にそうなデブ」を追う。よくある「食を考える系ドキュメンタリー」かと思いきや最後に感動が待っていた。

デブで病気で死にそう

 健康のために食の楽しみを棄てるなんて馬鹿馬鹿しい、90まで長生きしている爺さんは毎日チキンラーメン食ってるしジジババ連中集って頻繁に肉会開いて肉貪り食ってるとこもあんだぜ、なんつって贅沢三昧の食事を続ける人は少なくない。
 90間近の私のお婆ちゃんはマック(マクドナルド)が大好きだったりするので、実際好きなものを食べて幸福感を維持する方が健康に良いという論も一理あるとは思うのだが、チキンラーメンを食べるお爺さんは昼食がチキンラーメンなだけで、おそらく他の食事はまともな物をとっているだろうし、肉会を開く爺さん婆さんも普段はまともな食事をとっているのでしょう。
 私のお婆ちゃんも私と会う機会がある時とマックの新作が出たら買うぐらいの頻度。お婆ちゃん的にマックは美味しいご馳走であり、毎日食べるような事はしていなかった。

 今回紹介するドキュメンタリー映画『デブで病気で死にそう』は毎食貪欲に偏った食事を続けていた男がいよいよ命の危険を感じ、医師の指導のもと、断食を決行するといった内容。
 「摂取した物によって身体は作られる」という当たり前の構造を今更気付き、人体に備わっている『自己治癒力』を利用し、断食による解毒を行う。そしてその行動による影響が人体に、そして周りにも影響を及ぼしていく。

 ステロイド、肥満、疾患でボロボロになった身体を抱えた2人の男性が、ジュースダイエットで健康を取り戻すまでの道のりを描いた感動的なドキュメンタリー。(以上、Netflixより)

予告編↓

82点

 毒に侵された身体を断食で解毒するわけですが、その方法が60日間果物と野菜のジュースのみで過ごすという物。ミキサーでジュースにするだけで大量に摂取出来る。これでみるみる体質が改善していく。もちろん運動も並行して行わなければいけない。
 実は私も断食は何度もやったことがありまして、私の場合は水オンリーで2日〜3日。しかも医師の指導も何もないやつ。きっかけは胃腸がやられて一旦胃を空っぽにしようと思い、いっそのこと断食チャレンジしてみようと思い立ったわけです。
 空腹が気持ち良くなり、感覚が研ぎ澄まされるような状態にまで持っていけたら成功。最初は集中力が欠け、歩こうものならフラフラとよろめいてしまう状態になるが乗り越えると本当に気持ち良くなります。
 もしチャレンジしたいと思ったマゾっ気のある方はしっかり医師の指導に従ってくださいネ!
 
 断食を始めたデブのジョーは野菜ジュースを飲みながら街を歩き、通行人に健康についてのインタビューをしたり、自分のやっている断食をどう思うかなんてことを聞いたりと面白おかしく画が展開していくわけですが、大体の人は「そうは言っても」といった反応なんですね。そらそうです、ファストフードが身体に悪いのなんて百も承知で食べるわけですが身体の変調なんてすぐには感じないわけです。しかし、このジョーというデブは死に際を体感している、だからこそ聞き耳を持ってしまうんですね。
 
 そんな感じで人とコミュニケーションを取っているうちに興味を持って断食チャレンジする人が現れたり、ジョーと同じ病気の人と出会うんですね。フィルというトラック運転手。ジョー以上のデブ。この人が出てきてからが本編といってもいいでしょう。
 今までやってきたインタビューの通行人の1人として出てくるわけですが、その後フィルから助けてくれと連絡が入るんですね。フィルもまた死に際に立ち、健康を取り戻す決心をしたわけです。
 最初は暗い表情が多かったフィルがだんだん明るい表情を見せるようになり、最後には…
 
 カタルシスを感じるラストの演出、是非見届けていただきたい。この作品を観て「ここまではなりたくない!」と感じさせるのがこういう作品の狙いでもあります。現に私は鑑賞中スクワットを繰り返していました。なってからじゃ遅い、なる前に考える。野菜ジュースだけで過ごしたくない!ケンタ食べたい!チキンクリスプ食べたい!食べたいので今から意識する、頻度を考える、お婆ちゃんのように。

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