『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を観てきた。(86点) シリーズ最後の作品。エンドロール中は4から観てきた当時を思い返し、感慨にふけっていた。オチが綺麗!終わり良ければ良し!ありがとう!スターウォーズ!(後半ネタバレ含)
スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
スターウォーズエピソード9。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』
続三部作のラスト、スターウォーズシリーズの最後を飾る歴史的作品。
12月20日の公開日、仕事終わりに満杯の劇場で観てきました。
左には口の臭いおじさん、右には劇中熱くなったのか入場時貰ったレイとフィンのポストカードで自分を仰ぎだすおじさんに挟まれての鑑賞。若干の苦行。
この記事を上げるタイミングに迷いましたが、だいたいみんな観たかなくらいの、公開から1週間ほど経ってから上げよう、と思いつつ記事を書き進めてはいたもののうまくまとまらずにこんな出遅れた感じの時期に上げることになってしまいました。
スターウォーズシリーズの最後ということで、変に批評家目線でこの映画を評することは何か無粋な気がします。
最後ですよ?よくいる別れた後も愚痴ってる人とかみっともないじゃないですか。
スターウォーズの歴史と自分の歴史を重ねて感慨にふける。そんなスタンスが一番健全な気がします。
ではその中身、どうだったのかというと。
安心してください!見事に8だけを置き去りにする感じでした!
8でとっ散らかった物を取捨選択し、とりあえずまとめ直して完結させたJ・J・エイブラムスは本当にスターウォーズが好きなんだなと、何故8も撮ってくれなかったのかと。
完結編としての落としどころも個人的には満足。8がまともなら更に良かったのに、とも思ってしまう部分もあった。
ルークとレイの絆をもっと紡いでいてくれればと。
フィンとポーの絆をもっと紡いでいてくれればと。
作品単体で見るのであればちょっとアレですけどシリーズ最後ですし、オチが綺麗に終わっていたのでもう満足!ということで、スターウォーズさんありがとうございました。
「スター・ウォーズ」の新たな3部作としてスタートした「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(2015)、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」(17)に続く3部作の3作目。「スター・ウォーズ」サーガのエピソード9にあたり、1977年のシリーズ1作目から計9作品を通して語られてきたスカイウォーカー家の物語が完結する。「フォースの覚醒」を手がけたJ・J・エイブラムスが再びメガホンをとり、主人公のレイを演じるデイジー・リドリーほか、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザックら3部作の主要キャラクターを演じてきたキャストが集結。(以上、映画.comより)
↓予告はこちら
86点
スターウォーズシリーズは毎回賛否が分かれます。その要因の1つに大人気シリーズであるが故の定めというか、とりあえず叩けば安易に賛同を得られる現実があります。
それは「褒め」でも起こることではあるが、ネガテイブパワーの強さというのは半端なく、現にこのブログで1番アクセスの多かった記事がスターウォーズ8の酷評記事でした。
生産性の無い酷評はなるべくしたくないのですが、スターウォーズ8だけはどうしてもせざるを得ない、そこに愛があるからこその悔しさ。マリッジストーリーの記事でも書いたアレですね。
それと酷評はしっかり理由を添えないといけない気がして、褒めの倍書いていて疲れます。
しかし安易な叩きにでも人は集う、それがネガテイブパワー。
暗黒面に堕ちた人らは平気でそれをやってアクセスを稼いでいく。そんな人らが多いので悪い評判の方へ人の心理は引っ張られ、SNS等にてネガテイブな反応をしてしまう連鎖。
おそらくスターウォーズ愛が冷めてしまっている人も多いのだろう。
789全部ゴミ、みたいなことを言う人は間違いなく冷めていると思う。8を、あの8を他と同等の位置に置くとか、もうどうかしています。
フォースが便利過ぎるとか言う人はもうスターウォーズ自体を忘れてしまっているのではないか、何を今更、フォースとはそういうものとして受け取り、観ていたのではないのかと。
スターウォーズシリーズ自体突っ込みどころの多いものなわけで、細かいことは気にせずに観るというスタンスで挑む映画じゃないですか。8では細かくはない大事なところが駄目だったわけで、あれは突っ込まれても仕方がないものでした。
9も突っ込みどころは多々ありますが、スターウォーズ愛がまだ冷めていない者にとってはついにここまで来たという、これで最後なんだというどこか儚く切ない思いを抱えているはずなのです。
だからこそ、最後の作品に対しては初心忘れずの心を持って細かいところを気にせずに最後、良い別れ方をしましょう。手を合わせて成仏させる感じで。
ep7,8,9はレイの物語であると同時に、カイロレンの物語でもあるというのがep7を観た時点でわかる。
子供じみたキャラクター、背伸びした坊やのようなキャラクター設定。
初っ端から迷いが見えるカイロレンがどちらに転ぶのか、彼の「弱さ」を客観的に見ているとこいつをどうにかしてあげてくれという思いが込み上げてくる。
憎めない悪ガキ。ep8の記事でも書いたが、この面倒臭い坊やがレイと共闘する展開が自分にとって最高のアガるポイントなわけで、そこの揺らぎを描き続ける続三部作のストーリーは嫌いじゃないです。
同様に酷評されていた新三部作もアナキンがどのように堕ちていき、ダースベイダーが誕生するのかを純粋に楽しんでいました。
いつのまにかアガる部分だけを抽出して観るようになっていたのかもしれない。自分は一種のニワカなのだと思う。
-ここからネタバレを含みます-
スターウォーズを本当に愛している人の評には切ない表情が見える。そこには自分の愛していたものが汚されていくのを黙って見ていられないかのような悔しさが滲み出ている。
ある意味平静を保って観ていられないというか、ヤレヤレな部分が出てくると大きな溜め息が聴こえてくるようだ。
自分はもうそこを許容出来るチューニングをアンテナに施して鑑賞するようになったので、チューイがあっさり捕まったり、大きなリスクを負ってまでするスパイ行為の理由がしょうもないことだったり、予想はされていたが本当にパルパティーンの物語でもあった事実だったり。そういう一見ガッカリな部分も微笑みを添えて観られました。
ローズがしっかり脇役になっていたり、ローズこんなにでかかったっけとか思ったり、役のせいで世界的に叩かれていたローズに少し同情してしまったり。
フィンとポーのバディ感も戻っていたし、J・J・エイブラムスはやはりそこを描きたかったんだろうなと、ep7での出会いから良かった。あの短時間のシーンであそこまで良いバディ感を描写したJJはやはりマチガイナイ。
ep8が本当に邪魔に思えてくる。
JJがep8を撮ってくれていたらレイとルークの関係もあんな浅い感じにはしなかっただろう。とっ散らかったものを取捨選択し、まとめ上げたJJにリスペクトを贈りたい。
ep8の記事で自分が予想した好みの展開、実はカイロレンとレイはともにルークとレイアの子説。そこらへん若干当たっている感じがするのは自分だけでしょうか。
“ルーク自身、そしてレイアもされたように養子へと出される展開。ジェダイの血を継ぐ者として命を狙われる危険性に配慮した決断。
我が子を手放すのに抵抗があったレイアはカイロレンをハン・ソロとの子として偽装した上でルークに修行をつけてもらうことに。いざという時、自分の身を自分で守れる為に。”
一見全然外れてるじゃねえかと思われるかもしれないが、ep9にて本当に突然なんの脈絡も無く出てきたレイの両親。彼らがしたことは正にパルパティーンの血を継ぐ者として命を狙われる危険性に配慮した決断。
その後ルーク、そしてレイアに修行をつけてもらったレイが最後に名乗る「レイ・スカイウォーカー」
遠くで手を振るルークとレイア。これはもう血の繋がりを超えた愛、師弟関係を超えた親子になったとも言える演出。
カイロレンもまたルークと師弟関係にあったわけで、父であるハン・ソロ(霊体)との対話時、色々な後悔の感情が見えるカイロレンにもう、後はわかるな、と。お前がすべき展開はもうわかっているな、と。心の中でその展開にワクワクが止まらなかった。
「ここまで来ちゃってもう戻るに戻れないよぅ…」的なカイロレンの告白に胸が打たれました。
カイロレンにとっても師であるルークはもう1人の父でもあったということ。すなわち、カイロレンとレイは血の繋がりを超えた愛で結ばれる兄と妹であったという自分なりの落としどころ。
行け!レイの元へ走れ!息の臭い左隣のおじさんに耐えつつ募る思いを心の中で叫んでいる自分!
そして、フォースの力に驚愕!死んだレイに自分の命を与えるカイロレン!死ぬ間際、レイが急接近!
ブッチュー!(Kiss)
ファッ!?
衝撃的なシーンでしたねあそこは。兄妹愛を超えた物、といった擁護はもうさすがにきついか。今思えば笑うところだったのかもしれない。ep8でローズがフィンにやっていたことのオマージュ?お前もかと。ここでもかと。
または、ある意味子供向けな作りを意識しているのかもしれない。わかりやすい愛情表現。
中盤あたりまでのあっち行ってこっち行ってな冒険譚も子供なら楽しめるのかもしれないが自分は正直眠くなってしまった。しかしそれは仕事終わりの疲労した状態で鑑賞したからであるが故…(略
ジェダイマスター達の声での参加や、ep6オマージュ最後の大団円等ニヤリとしてしまう物はあれどもやはり最後のシーンが個人的には最高でした。
ルークの故郷にてライトセイバーを埋めるシーン。そして「レイ・スカイウォーカー」
『スカイウォーカーの夜明け』
綺麗に終わらせてくれた。終わりよければ良し、はい、終わり。スターウォーズありがとう!
大団円シーンのみんなが喜び合うところもep8でしっかり仲間感を描いていてくれていたらもっと良かった。というよりep8のせいで違和感が出てしまう、お前らそんな仲良かったっけといったep8による弊害。ep7の続きとして見た方がしっくりくる雰囲気。
ep7がep4のオマージュだったように、ep9もep6のオマージュのような印象を受けました。個人的にはカイロレンの物語としての魅力が詰まった作品。ついに改心したカイロレンの最後の行動には心が動かされました。
レイの両親に対してはお前誰だよという感情が残ってはおりますが、ライト層な自分としてはシリーズ最後の作品として綺麗に終わらせてくれたので満足です。
そしてなんといっても音楽。最高。ここぞというところでかかる名曲の数々。シビれます。劇場でしか体感出来ないあの高揚感。本当に最高でした。
ありがとうスターウォーズ!
Disney+の方で配信されているスターウォーズのドラマシリーズ『マンダロリアン』の評判がすこぶる良いのでチャンスがあれば観てみたいと思っております。
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