毎日Netflix

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主にNetflixで観た映画の紹介、劇場で観た映画も。

このカタルシスを君も味わえ!映画『パレードへようこそ』をNetflixで観た。

『事実は小説よりも奇なり』とはよく言ったもので、映画のような事が起きた後それが映画になったというのが今回紹介する『パレードへようこそ』だ。
 舞台は1984サッチャー政権下でのイギリス。炭坑を閉鎖する事を決めた政府に対し炭坑労働者はストライキを敢行。
サッチャー政権に虐められる」炭坑労働者を支援しようと結成されたのが「LGSM」炭坑夫支援レズビアン&ゲイ会という「社会から虐められる」人達だった。
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 正直、俗に言う「LGBT物」にはもうお腹いっぱい感があったりするがこの映画はソレ系のメッセージをメインに発していない。
 相反する者同士が共闘するに至るまでのドラマ、そしてその後訪れるカタルシスに心が震える映画であり、言ってしまえば相反する者同士がこの二組でなくとも成り立つ物語。しかしこれは現実に起こった史実なのである。

『共に虐められている仲間』という論理で彼ら(LGSM)は炭坑労働者に支援を開始するのだが、ただでさえ社会から偏見の目で見られ虐げられている彼らを田舎町の炭坑労働者がよく思うわけがないのだ。
 日本でもそうだが田舎に行けば行くほど差別意識、偏見の度合いは濃くなっていくわけで、ゲイやレズビアンの人を真っ先に茶化すのがそういう田舎のおっさんだったりする。
 だからこそゲイでありながらLGSMへの参加を渋る人もいたりしたのだろう。
 そんなお互いよく思っていない者同士がともに歌うまでに至るドラマ、これに感動せず者がいるものかと、非常に心を震わす素晴らしい映画でした。

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