毎日Netflix

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主にNetflixで観た映画の紹介、劇場で観た映画も。

Netflixに来た映画『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』は現代的なドローン兵器による安全地帯からの一方的破壊行為の残酷さを描いた作品。緊迫感のある傑作。(後半若干ネタバレ)

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場

 消える前にとブラックホークダウンを観返したばかりなんですが、続けて戦争映画を観て心が撃たれて萎びてます。
 今回紹介する映画はイスラム過激派の凶悪テロ組織、『アル・シャバブ』の重要人物をドローン兵器を駆使し、追い詰めるもそこには民間人の少女が!というお話。


 戦地から遠く離れた会議室でドローンが映し出す映像を見ながら戦争に加担する人々の葛藤を描き、現代の戦争の闇を浮き彫りにした軍事サスペンス。
 イギリス軍の諜報機関で働くキャサリン・パウエル大佐は国防相のベンソン中将と協力し、ナイロビ上空を飛ぶドローンを駆使してロンドンから英米合同軍事作戦を指揮している。そんな中、大規模な自爆テロ計画の存在を突き止めた彼らは、アメリカ国内の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブに攻撃命令を下すが、殺傷圏内に幼い少女がいることが判明。
 キャサリンは、少女を犠牲にしてでもテロリスト殺害を優先させようとするが……。
 「クィーン」のヘレン・ミレンが正義感に燃える指揮官キャサリン役を、2016年1月に他界したアラン・リックマンがベンソン中将役をそれぞれ演じる。
 「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」「ツォツィ」のギャビン・フッド監督がメガホンをとり、俳優コリン・ファースが製作に参加。(以上、映画.comより)

予告編↓

84点

 英米ケニア合同軍による追跡によりイスラム過激派の凶悪テロ組織『アル・シャバブ』の重要人物が集まる建物を特定。
 上空からは多目的無人航空機『MQ-9 リーパー』
 地上からは鳥形ドローン『ハミングバード
 現地工作員は昆虫型ドローンを操作し、建物内部に潜り込ませる。
 リーパーはアメリカから操縦、ハミングバードはハワイから、そしてロンドンの内閣司令室から支持が出る。世界各地から作戦を進行する様はまさに現代的。グローバル!これが全て実在して実行されている現実。事件は会議室でボタンをポチって解決の時代。
 しかし、このドローン攻撃によって民間人の犠牲者が半端ないことになっているんだぞ、という問題を提起する映画。
 時間が交錯しないリアルタイム進行型映画だからこその緊迫感。

 『アル・シャバブ』がどれだけ凶悪かというとショッピングモールや大学といった人の多いところで大規模なテロを起こすような組織です。そんな彼らが自爆テロの準備をしているところを発見するわけです。捕獲が目的だったのがこの時点で破壊を決める大佐だったが、法的な問題、政治的な問題を考慮する『上』からの決定が中々降りてこない。
 
 実に日本的だなぁと、シンゴジラでも見たなこんなの、とも思ったのですが、日本は自己保身からの責任のなすり付け合いなイメージに対し、こちらは国としてのポジション取りを重視しているように感じました。

 そんな感じでモタモタしているうちに自爆テロが決行されてしまうんじゃという緊迫感、そしてその建物付近に民間人の女の子がやってきてしまい、自爆テロを起こした場合の『推定80人の命』か、ドローンからのミサイル発射した場合の『1人の少女の命』かの天秤にもかけられる司令室の面々。

 またこの女の子の描き方がすごく良い。もっと言うと父との関係性もすごく良い。
 「おうおうお父さんの前ではうんと遊んでいいぞ」的なシーン、短いシーンだけどあの絶対良い子な笑顔がすごく良い。それがあるからこその緊迫感。ヤメロ、ヤメテクレ〜。早くその場から離れてクレ〜。

 「法的議論では待てるが待つ必要はない、軍事的議論では待ってはいけない。」

 まさか、そんな!あー!と終盤まで緊迫感が続く傑作でした。



 独特な緊迫感のある映画でしたが違和感を感じる部分も。

 ミサイル発射ボタンを握る者が上官の命令に背く描写はちょっと有り得ないかなとも思いました。あの2人の未熟感が浮いていた印象。合同軍側で一番辛いのはボタンを押した彼なんでしょうけど。

 

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