毎日Netflix

毎日Netflix

主にNetflixで観た映画の紹介、劇場で観た映画も。

よくこの脚本で通ったな…『スターウォーズ 最後のジェダイ』を観てきた。(67点)

 スターウォーズシリーズというとコアなファンが新作をとりあえず否定する流れがある。エピソード8にあたる『スターウォーズ 最後のジェダイ』もそんなコアなファンによるとりあえず酷評しとけ的な流れが起こっているのだと思い、日常的に使っているツイッターにて目に入ってきた酷評をそこまで気にせず期待を胸に劇場へと足を運んだ。

 自分はそこまでコアなファンではなく、グッズも買った事が無いしコスプレして映画館でウェイウェイした事もない。ただ、すごく好きっていうだけ。あまり良い評価を受けていない新三部作、エピソード1、2、3も楽しめた口である。更に去年公開されたエピソード7『スターウォーズ フォースの覚醒』なんか大好きである。新たなキャラクターを見事に輝かせた上にファンサービスもてんこ盛りで自分的には文句無しなエピソード7、期待大で観ました、エピソード8『スターウォーズ 最後のジェダイ

 

 脚 本 酷 す ぎ ! !

 

f:id:netflixer:20171219094101j:image

ー後半ネタバレ有りー

 監督は『LOOPER』のライアンジョンソン。
 このLOOPER、当時の評価は良かった気がしますが自分的には楽しめたけど穴のある脚本という印象でした。その印象通り今回観たスターウォーズ最後のジェダイも穴がある、というかレジスタンス側、ファーストオーダー側ともに起こす行動がおかしい。

 「スターウォーズってそういうもんじゃん」という意見もわかるが度を超えている上になんか軸部分にズレを感じる作り。
 ミスの連続で起こる「事」まで到達させる為の「ミス」の作り方が雑過ぎて全然ノレない。
 あと、色々あざとい。あざとさは行き過ぎると冷めるわけでそのバランス、前作フォースの覚醒ではそのバランスが絶妙で笑える所は笑えてBB8の可愛さもしっかり表現出来ていたのだが今作最後のジェダイでは笑わせに来てる部分があざとかったり、「どう?BB8可愛いでしょ?」感を出し過ぎな所もあざとさを感じてしまって白けてしまった。


 もちろん面白い部分も多々あり、BB8も相変わらず可愛いのだが、ただ、あざとさを感じる部分がある事によって冷めてしまう部分もあったという話。ここら辺は個人の価値観なので楽しめる人は楽しめるだろう。
 なにより前作フォースの覚醒ファンとして許せないのがせっかく輝いていた各キャラクターの魅力が損なわれる扱い方、前作ではハンソロを連想させる活躍で格好良かったポーを指示を聞かない猪キャラにしていて、これも「事」を起こす為に付けられた雑なキャラ付けのように感じてしまった。
フィンにしてもレイとの掛け合いが面白かったのにまたおかしなキャラ設定されたローズとかいう女と珍道中していたり、君たち急がなくていいの?
 レイのルークに対する態度、ルークのレイに対する態度、中途半端なままお互い何の思い入れも無い状態で事が進んでしまう、これ絶対駄目でしょう。師弟関係が築かれていないなんて!これ、駄目でしょうよ!

 

ーここからネタバレー


 良い所も上げてみよう、カイロレンとレイが共闘する所が自分は一番興奮した。
というのも前作フォースの覚醒を観て自分なりに予想したこの後の展開を考えると興奮せざるを得ない転換のシーンであるからだ。
 その自分なりの続三部作予想はこうだ(異論は認める)
 カイロレンはハンソロとレイアの子として描かれているが実はルークとレイアの子であるということ、そしてルークとレイアのようにレイもジェダイの血を引く者として産まれた、すなわちカイロレンとレイは兄弟なのである。
 ジェダイの生き残りへの追跡を恐れたルークは自分がされたように子供を辺境の地へと送る事に、しかしレイアがゴネるとカイロレンをハンソロの息子としてレイアの元へ置く事を決め、その後追っ手が来た時のためにルークがカイロレンを弟子として修行をつける事に。カイロレンは力を付け、ダースベイダーに憧れルークの元を去りファーストオーダーに。
 暗黒面に堕ちる瀬戸際を彷徨うカイロレンをレイ一行により救われ、赦しを与えられ、ともにスノークと対峙する。

 この予想もスノークがあっさり胴体真っ二つにされた様に散ってしまったわけだが、かつて敵だった者が仲間になる展開が大好物なのでカイロレンとレイが力を合わせたシーンには「キタ!」と心の中で叫びました。
 その後のレイを誘う展開はベイダーがルークにした事のオマージュなのかなと、自分が望む展開は無いかと、少々肩を落とした次第です。

 他に良い所を上げるとするとやはり「あざとさのバランス」が取れたシーン、BB8に対してレイが「アンテナ曲がってるよ」と言って直してあげるシーンだったりハンソロがいないチューバッカの哀愁だったり、心がキュンとしました。
 最後の塩平原での戦いも美しかった、塩の赤が血の様に広がっているシーンも綺麗。
 それらもやはり雑な部分、あざとさが鼻に付く部分で結局かき消されてしまうわけです。
・上半身裸のカイロレンに対してレイが何の脈絡も無い「なんか上に着る物無いの?」とかいうセリフを吐いた時は正直最強に白けました。
・ローズとかいう女とフィンがカジノに行ってフィンがカジノになんかちょっと浮かれてる感じとかも白けました。
・逃げる過程でなんか変な動物を野生に還して「意味あったでしょ」みたいな展開もなにそれって感じで白けました。
・見つかる「事」に繋げる為に用意した雑なコード破りのキャラクター、おそらくランドのオマージュなのかもしれないけれどもなんかテンポ悪くなってませんかあれ。総じてフィンとローズを繋げる為の展開だとしてもあれだけでフィンスキスキなってぶっちゅーシーンにはやはり白けました。
・何よりも真っ先に思ったのがレイアの代わりに指揮を取った女がポーに作戦をきちんと説明していればフィンとローズがあんな目に合わなくて済んだんじゃねーのという、これもフィンとローズを繋げる為に置いた雑なシナリオなんじゃねーのという。白けました。
・新キャラポーグ、あざとさの典型。可愛いけど何の意味も無い存在。ま、まぁ、可愛いからOK。
・ルークがレイに何の指導も出来ていない、レイがルークに対して何の思い入れも無いままルークを死なせた、これ今後来るカタルシスここで潰してやいませんか。そしてルークが見せた見せ場がただの時間稼ぎくらいというのも愛が無さすぎやしませんか。

 ここまで酷評しましたが点数67点と付けたのは「スターウォーズだから」というスターウォーズ補正です。
 スターウォーズじゃなかったらおそらく48点くらいです。点数の基準が自分でもよくわかっておりませんが。

 この酷評も冒頭で述べた「コアなファンによるとりあえず酷評しとけの流れ」と一緒くたにされ、制作サイドはノーダメージなのだろうと考えるとなんだか淋しいですね。

 

 フォースの覚醒を見事に完成させたJJエイブラムスがエピソード9で巻き返してくれる事を期待しています。酷いバトンの渡され方だとは思うけれどももうすでに次作が待ち遠しい。

 

 ハンソロのスピンオフが今度公開されるらしいのでまずはそちらに期待しています。ハンソロが一番好きなので。二番がチューバッカです。

 

 

twitterの方では記事の更新をお知らせする等しております。

お気軽にフォローを。↓

 

@netflixerBB

g